手術部

概要

手術室

 平成26年2月に新入院棟(東西病棟)が完成し、手術室は従来の南病棟7階から移転しました。現在、西病棟2階が手術室となっています。

 

手術

 外来診療棟4階の手術室は従来、日帰り手術中心に運用してきましたが、東西病棟と連絡通路でつながりましたので、入院患者さんの手術も行っています。

手術室 西病棟(2階) 10室(ハイブリッド室、手術支援ロボット対応室を含む)
外来診療棟(4階) 5室

 

 

最新鋭のハイブリッド型手術室の新設

 ハイブリッド型手術室とは、高性能な透視装置の併用が可能な手術室です。最近増加している各分野の血管内治療に対応することが可能です。

高度な血管内治療が可能

 従来はカテーテル室で施行していた血管内治療が、手術室でより安全に行えます。治療手技中の透視装置の併用により、造影剤を使用した3D画像の構築が可能となります。また、これらを周辺支援システム、検査画像と融合することにより、治療の確実性が高まり、更に高度な血管内治療が可能となります。

 現在、血管外科領域、放射線科領域の血管内治療に主として使用しています。

血管外科領域

 大動脈瘤に対するステントグラフト治療(血管内治療)、大動脈弁狭窄症に対する経カテーテル大動脈弁治療(Transcatheter Aortic Valve Implantation : TAVI)などを行うことが可能です。

TAVI

 2013年10月より国内の臨床に導入された新しい治療で、経カテーテル的大動脈弁置換術関連学会協議会に認定された医療機関のみが施行可能な治療法です。当院は 2014年5月27日、同協議会より奈良県初の TAVI 実施施設として認定を取得しました。

 血管造影診断やカテーテルを用いた血管内手技を組み合わせることにより、これまで以上に高い精度で緻密な手術が実現できます。

 

手術支援ロボット「ダヴィンチSi」の導入

 従来、手術方法には、腹部の場合「開腹手術」、「腹腔鏡手術(開腹せず内視鏡を体内に挿入して行う手術)」がありますが、手術支援ロボット「ダヴィンチ」はこれまでの腹腔鏡手術にロボット支援技術を加えた術式です。

ダヴィンチ手術の利点

  • 3次元、高解像度画像、映像の拡大(10倍まで)が可能であり、より精密な映像を見て手術ができる。
  • ロボットアーム(臓器をつかむ鉗子)が多関節のため、体内で人の手と同等以上の細かな作業ができる。
  • コンピューター制御により手ぶれ補正され、手術操作がより正確にできる。

前立腺がん手術

 国内では2012年4月から泌尿器科の前立腺がんの手術に対して保険適応となりました。当院でも泌尿器科での前立腺がん手術に対して積極的に使用しています。

  

<泌尿器科のダヴィンチSiによる前立腺がん手術>

 

おもな設備

本館手術室

手術室:14室(バイオクリーンルーム 1室)

内視鏡外科手術機器(ハイビジョンモニター6台)

手術用顕微鏡(眼科用、脳神経外科、耳鼻科、整形外科用)

Cアーム型造影撮影装置など先進機器をそろえて高度医療に対応しています。

 

外来診療棟手術室

 

スタッフ

医師;2名(兼任)

看護師:40名(感染管理認定看護師1名)

臨床工学技士:6名

臨床検査技師:2名

 

患者さんの安心と安全のために

 患者さんが安心して安全に手術を受けられるように、手術担当医、麻酔医、看護師、臨床工学技士がそれぞれの専門的役割を果たしつつお互いに緊密な連携をとるチーム医療を行っています。

 

患者さんの誤認予防

 手術前日に、麻酔医、看護師がそれぞれ患者さんに面談し、当日はリストバンドによる確認、患者さんご自身に氏名、手術部位を告げていただくことで確認を行います。

 

手術中皮膚障害、神経障害などの予防

 手術により体位が異なりますが、それぞれの体位で低反発ウレタンマットやゲル状枕などを適切に使用し加圧部位の減圧を行っています。

 

深部静脈血栓症(DVT)予防

 手術部ではDVT予防装置34台を常備し、DVT予防ガイドラインに基づいた予防を各診療科と連携して行っています。

 

感染予防

 手術部における感染対策はきわめて重要です。院内感染対策委員会の指導のもとに重点的な感染サーベイランスを行っています。

 

手術部医療安全検討会

 毎月1回、定期的に手術部で問題に対して、スタッフ全員で情報を共有し、予防策を検討しています。

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